冨山・立山の冬の気候変化
北陸地方を中心とする日本海沿岸地域では、1986/87年冬季以降極端な暖冬傾向が続いており、降雪量が平年比で50-70%に激減している。一方、降水量も長期的には漸減傾向にあるが、極端な変化はみられない。簡単に言えば、最近の高温化のため雪ではなく雨が増えているということである。北陸地方の冬季平均気温は東北日本に較べて比較的高く、降雪になるか降雨になるかの境界付近にあるため、暖冬による少雪傾向が極端に現れることになる。
また、立山の山岳地域では冬季の積雪量の減少傾向は特にみられない。しかしながら、春季における河川への融雪水の流出は大きく異なってきていることが予想され、水資源において重要な問題になってきている。
富山市における最近40年間の冬季の気温、降雪量、降水量変動
(上図は雪氷学講座の稲毛君が作成したものです)
(上図は雪氷学講座の稲毛君が作成したものです)