Topic7 of j-kawamura

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冬季雷の発生地域

 冬季の北陸地方では大陸からの寒気の吹き出しに伴い雷活動が活発である。このような冬季雷が頻発する地域は世界的にみても非常に稀である。下図は12月の落雷発生密度分布を示している。北陸地方の日本海沿岸地域から日本海の海上へと拡がっている。また、密度分布には二つの極大域(石川県沿岸地域と新潟県南部沿岸地域)がみられる。海岸から内陸へ20-30km程入るとほとんど発生がみられない。

 (北陸電力株式会社の落雷位置評定観測システム(LLS)の観測データから作成。データの提供に対し厚く御礼申し上げます。)


*詳細は下記論文を参照してください。

藤沢 仰・川村隆一, 2005: 北陸地域における冬季雷の傾向と落雷発生環境.天気,52, 449-460.

LLS_dec.jpg

北陸地方における冬季(12月)の落雷発生密度分布 (作成:藤沢 仰)

<落雷発生密度の定義> 緯度0.05°,経度0.05°の領域内で発生した落雷数の総計(1993年から2001年までの9年間)