冨山・立山の冬の気候変化 Part II
北陸地方を中心とする日本海沿岸地域では、1986/87年冬季以降極端な暖冬傾向が続いているが、この時期を境にして日降雪量の季節推移も有意な変化がみられる。富山市における1972-86年の15年間の合計降雪量をみると、降雪量のピークは1月中旬頃であったが、最近15年間(1987-2001年)では、むしろ1月下旬から2月初めに降雪量が最大になる。
このような季節推移の変化は輪島の高層気象観測資料からも確認され、大陸スケールの寒気の吹き出しと密接に関連していることが見出されている。その原因を探ることは、純粋な気象学的興味の他に水資源利用の観点からも重要であると思われる。
(上図は雪氷学講座の稲毛君が作成したものです)