トップページ爆弾低気圧データ2002年12月25日発生の低気圧

爆弾低気圧データ
2002年12月25日発生の低気圧

発生日時: 持続時間:
最大発達率: 1.92(37.5N, 148.8E) 最低中心気圧:
経路
アメダス
850hPa風速

hPa(N,E)

最大発達率1.92の地点

 
天気図
衛星写真
310K渦位
災害情報
[被害情報]
 2002年(平成14年)12月25日に本州を横断した低気圧が日本の東海上で急発達し,27日まで強い冬型の気圧配置が続いた.この低気圧の影響で,関東甲信越や北陸地方から北日本の各地で大雪や強風,低温に見舞われ,東北新幹線では,激しい地吹雪によってドアが凍結し,乗客が降車できないトラブルが2件連続して発生した.その他に少なくとも5道県で,人的被害,交通障害などが発生した.
①北海道では,雪のため札幌(新千歳)空港発着の航空機が少なくとも4便欠航した.
②宮城県では,東北自動車道で25台を巻き込む事故が発生し,1人が死亡する人的被害が生じた.
③富山県では,吹雪のため北陸自動車道において,前方で横転事故を起こしたトラックに高速バスが追突する事故が発生した.この事故で1名が死亡,27名が重軽傷を負った.
④愛知県では,27日朝の寒さにより名古屋鉄道のレールが破損し,最大40分の遅れが出たほか,60本が運休し,約3万人に影響が出た.
⑤香川県では,JR四国の瀬戸大橋線などで25日の終日において運転を断続した.この影響は乗客約23,000人に及び,高松-宇野間でフェリーによる代行輸送の措置を取った.予讃線では観音寺市柞田町でビニールが架線に引っかかり,普通列車が約30分間停車した.25日午後11時までに特急列車を含む計267本が最大で約1時間10分遅れ,マリンライナー上下12本と特急列車上下11本など計33本が運休や部分運休した.また,瀬戸中央自動車道では午前から50 km/hrの速度規制と二輪車の通行止めを実施した.

[気象・海況状況]
 この低気圧の影響で, 25日18時40分には高知県室戸市室戸岬で33.9 m/s, 23時40分には東京都八丈島では35.6 m/sの最大瞬間風速が観測された. 26日には北海道上空に強い寒気が入ったため, 北海道旭川市江丹別では3時に-30.5 ℃を記録した. 26日の降雪量は, 福島県南会津郡桧枝岐で43 cm/24hrs, 新潟県湯沢市湯沢で40 cm/24hrsとなり, 27日には北海道札幌市小金湯で38 cm/24hrsが観測され, 関東甲信越や北陸地方以北で大雪となった. 当時, 各地で大雪・暴風警報が発令されていた.