トップページ爆弾低気圧データ2013年03月01日発生の低気圧

爆弾低気圧データ
2013年03月01日発生の低気圧

発生日時: 持続時間:
最大発達率: 1.33(45.0N, 147.5E) 最低中心気圧:
経路
アメダス
850hPa風速

hPa(N,E)

最大発達率1.33の地点

 
天気図
衛星写真
310K渦位
災害情報

[被害情報]

 2013年(平成25年)3月1日に日本海上で発生した温帯低気圧は、2日に北海道を横断した後、オホーツク海上で急速に発達した。この低気圧による暴風雪の影響で少なくとも5道県で、死者を含む人的被害、交通障害、建物被害、ライフラインの障害などが発生した。

①北海道では、暴風雪により死者9名、負傷者8名の人的被害が生じた。屋根の剥離など住家16棟、事業所1件で建物被害が生じた。鉄道はJR北海道などで668本運休が生じた。航空機は205便欠航が生じた。海上交通は45便の欠航が生じた。国道44か所、道道101か所で通行止めが生じた。ライフラインは、羅臼町、北見市、網走市などで約8000戸停電、島牧村で配水管損壊により35戸の断水が生じた。農業・林業・漁業関係の施設も多くの被害を受けた。電気通信事業者の基地局2局の停波が生じた。北見市、網走市、大空町、別海町では車立ち往生の救出作業のために、自衛隊に災害派遣を要請した。

②青森県では、雪の重みで住宅1棟が倒壊し、負傷者1名の人的被害が生じた。視界不良により事故が多発した。鉄道は、JR津軽線、津軽海峡線で終日運転見合わせが生じた。強風の影響により、深浦町の海岸にカンボジア船籍の貨物船が打ち上げられ、砂浜に500mに渡って重油の流出が生じた。

③岩手県では、負傷者2名の人的被害が生じた。屋根の剥離など住家11棟、非住家5棟で建物被害が生じた。東北自動車道、八戸自動車道、秋田自動車道で通行止めが生じた。JR田沢湖線、東北本線、花輪線、八戸線、北上線、釜石線、山田線や三陸鉄道で89本の運休が生じた。航空機は9便欠航が生じた。教育施設では、パイプハウスや窓ガラスの損壊など12施設で被害が生じた。農林水産関係の施設においても倉庫の損壊など16棟で被害が生じた。約3000戸で停電が生じた。

④千葉県では、テントの支柱が落下し、軽傷者6名の人的被害が生じた。

⑤香川県では、航空機1便欠航、2便の行先変更が生じた。


[気象・海象状況]

 この低気圧の影響で3月2日に北海道幌泉郡えりも町えりも岬で最大瞬間風速37.4 m/s、北海道稚内市で34.1 m/sを記録するなど、北日本を中心に暴風となった。北海道や青森県では24地点で3月の日最大風速が観測史上1位を更新した。この暴風によって海も大しけとなり、2日6時に北海道檜山郡上ノ国で16.61 mの波高を観測した。また、この低気圧による大雪によって北海道2地点、青森県2地点で3月の日最深積雪を更新した。稚内では月最大24時間降水量が31.5 mmとなり、3月の観測史上1位となった。紋別では3月の降雪の深さの月合計が118 cmとなり観測史上1位となった。