台風データ
発生日時: | 持続時間: | ||
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最大発達率: | (N, E) | 最低中心気圧: |
- 経路
- アメダス
- 850hPa風速
- 天気図
- 衛星写真
- 可降水量
- 台風の特徴
- 2004年(平成16年)8月19日にマーシャル諸島付近で発生した台風16号(Chaba)は、急発達しながら西に進み、23日午前頃北西に転向し、奄美市の北東海上で北に転向、30日午前は鹿児島県付近に上陸した。その後は九州と中国地方を横断し、31日午前に北海道に再上陸した。同日午後にオホーック海で温帯低気圧に変化した。
- 災害情報
[被害情報]
この台風により、1都1道2府43県で人的被害、住宅被害、インフラ被害、交通障害などが発生した。
①北海道では、住宅被害として、一部破損2棟が発生した。インフラ被害として、停電が2298世帯に発生した。交通障害では、JR函館線、海峡線、江差線、石勝線計86本、ふるさと銀河線8本の列車が運休した。航空便では函館空港発着26便、帯広空港発着6便が欠航した。海上便では青森や大間へのフェリー5便、小樽-新潟1便、小樽-舞鶴1便が欠航した。農業関連では、合計4503万円の損失が生じた。
②青森県では、住宅被害として、一部破損2棟が発生した。インフラ被害では、停電が114世帯に発生した。交通障害として、JR線44本、青い森鉄道2本が運休した。空の便では青森空港発着17便、三沢空港発着8便が欠航した。海の便では、県内のフェリー28本が欠航した。農業関連では、約2億4382万円の損失が生じた。
③岩手県では、軽傷者4名が発生した。住宅被害として、一部破損11棟が発生した。インフラ被害では、停電が7490世帯に発生した。交通障害として、鉄道各線で運休が発生した、航空便では花巻空港発着10便が欠航した。農林水産業関連では、合計2億3792万円の損失が生じた。
④宮城県では、住宅被害として、一部破損2棟が発生した。インフラ被害では、停電が6388世帯に発生した。交通障害として、JR仙石線37本の運休が発生した。農林水産業関連では、合計1億1939万円の損失が生じた。
⑤秋田県では、重傷者1名、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損38棟が発生した。インフラ被害では、停電が34341世帯に発生した。交通障害として、新幹線2本、普通列車65本の運休が発生した。また普通列車42本の遅延が発生した。航空便では16便の欠航が発生した。海上便ではフェリー2本が欠航した。農業関連では、合計1億8596万円の損失が生じた。
⑥山形県では、重傷者1名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、一部破損27棟が発生した。インフラ被害では、停電が発生した。交通障害として、県内多くな交通機関で欠航や遅延が発生した。農林水産業関連では、合計約9億4924万円の損失が生じた。
⑦福島県では、重傷者1名が発生した。住宅被害として、一部破損1棟が発生した。インフラ被害では、停電が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が発生した。農業関連では、合計1億2413万円の損失が生じた。
⑧茨城県では、軽傷者3名が発生した。インフラ被害として、停電が3417世帯に発生した。交通障害では、鉄道運休17本、遅延40本が発生した。
⑨栃木県では、住宅被害として、全壊1棟、一部破損1棟が発生した。インフラ被害として、停電が1374世帯に発生した。農業関連では、77ha約3743万円の損失が生じた。
⑩群馬県では、農業被害として、24か所で103ha約5386万円の損失が生じた。
⑪埼玉県では、軽傷者3名が発生した。
⑫千葉県では、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損3棟が発生した。交通障害では、JR京葉線で運休161本、遅延65本、鹿島線で遅延6本、内房線で運休2本、遅延8本が発生した。
⑬東京都では、住宅被害として、一部破損2棟、床下浸水1棟が発生した。
⑭神奈川県では、重傷者2名、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損1棟が発生した。インフラ被害では、停電が発生した。農業関連では、14ha約279万円の損失が生じた。
⑮新潟県では、軽傷者8名が発生した。住宅被害として、一部破損35棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊5か所、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が約19000世帯に発生した。交通障害として、JR越後線、弥彦線、白新線などで51本が運休した。空の便では新潟空港発着18便が欠航した。海の便では佐渡汽船30便が欠航した。
⑯富山県では、インフラ被害として、停電が1539世帯に発生した。交通障害では、多くな交通機関に運休や遅延が発生した。
⑰石川県では、住宅被害として、一部破損4棟発生した。インフラ被害では、停電が発生した。交通障害として、JRやのと・北陸鉄道で列車の運休が発生した。航空便では小松空港で欠航が発生した。海上便では欠航や遅延が発生した。農業関連では、合計1億1536万円の損失が生じた。
⑱福井県では、重傷者1名が発生した。インフラ被害として、停電が891世帯に発生した。交通障害では、JR北陸本線特急4本、越美北線普通列車1本に遅延が発生した。
⑲山梨県では、農業被害20か所で123haが発生した。
⑳長野県では、住宅被害として、一部破損5棟が発生した。インフラ被害では、停電が約9100世帯に発生した。交通障害として、JR飯田線、小海線、中央東線で合計普通列車12本の運休、14本の遅延が発生した。航空便では松本空港発着6便が欠航した。農林業関連では、合計約4億円の損失が生じた。
㉑岐阜県では、軽傷者4名が発生した。住宅被害として、一部破損5棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊16か所、山がけ崩れ7か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、JR東海道線、高山線、中央線、名古屋鉄道揖斐線に運休や遅延が発生した。農林水産業関連では、合計7億3960万円の損失が生じた。
㉒静岡県では、住宅被害として、床下浸水2棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊2か所、山がけ崩れ2か所が発生した。また停電が発生した。
㉓愛知県では、軽傷者3名が発生した。住宅被害として、半壊1棟、一部破損25棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所が発生した。また停電が23410世帯に発生した。農林水産業関連では、144か所で693ha約1億8100万円の損失が生じた。
㉔三重県では、住宅被害として、一部破損5棟、床下浸水11棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が14080世帯に発生した。交通障害として、鉄道運休9本、定期船運休1便が発生した。農業関連では、田冠水20haが発生した。
㉕滋賀県では、軽傷者1名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊2棟が発生した。インフラ被害では、通信施設被害1回線が発生した。また停電が890世帯に発生した。交通障害として、JR湖西線、近江鉄道本線、八日市線、多賀線で運休が発生した。農業関連では、約4500万円の損失が生じた。
㉖京都府では、重傷者1名、軽傷2名が発生した。住宅被害として、一部破損5棟、床下浸水4棟が発生した。インフラ被害では、道路被害11か所が発生した。また停電が8458世帯に発生した。農業関連では、361か所で424ha約1億3377万円の損失が生じた。
㉗大阪府では、死者1名、重傷者1名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、一部破損52棟、床上浸水2棟、床下浸水14棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所が発生した。また停電が15040世帯に発生した。交通障害として、空の便では関西空港発着65便、大阪空港発着143便が欠航した。海の便では関西汽船、大阪高知特急フェリー、マリンエクスプレス、洲本パールラインが欠航した。農業関連では、144か所で35ha約4254万円の損失が生じた。
㉘兵庫県では、死者3名、重傷者3名、軽傷者48名が発生した。住宅被害として、全壊4棟、半壊8棟、一部破損1304棟、床上浸水377棟、床下浸水1241棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊5か所、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。
㉙奈良県では、インフラ被害として、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が9400世帯に発生した。農業関連では、農作物の倒伏、農業施設被害などが発生した。
㉚和歌山県では、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、床下浸水9棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所が発生した。また停電が15070世帯に発生した。交通障害として、JRきのくに線で4本の遅延が発生した。海の便では、南海フェリー69便が欠航した。農林水産業関連では、合計10億3289万円の損失が生じた。
㉛鳥取県では、重傷者1名が発生した。住宅被害として、一部破損5棟、床下浸水1棟が発生した。交通障害では、県内多くな交通機関で運休や遅延が発生した。農業関連では、77所で30ha約1億4360万円の損失が発生した。
㉜島根県では、住宅被害として、一部破損1棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊2か所、橋梁被害1か所が発生した。また停電が1972世帯に発生した。交通障害として、JR西日本で運休97本、一畑電鉄で運休51本が発生した。空の便では出雲空港発着4便が欠航した。海の便では隠岐汽船5便が欠航した。農業被害では、3か所で569ha約4664万円の損失が生じた。
㉝岡山県では、死者1名、重傷者2名、軽傷者14名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊1棟、一部破損440棟、床上浸水5757棟、床下浸水5127棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊4か所、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が発生した。農林水産業関連では、合計約23億660万円の損失が生じた。
㉞広島県では、重傷者2名、軽傷者6名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊4棟、一部破損24棟、床上浸水1386棟、床下浸水6139棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊52か所、山がけ崩れ5か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、山陽新幹線184本が運休した他、広電市内線、アストラムライン等に運休が発生した。航空便では広島空港発着27便が欠航した。
㉟山口県では、死者1名、軽傷者4名が発生した。住宅被害として、半壊3棟、一部破損11棟、床上浸水24棟、床下浸水442棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊118か所が発生した。また停電が12313世帯に発生した。交通障害として、山陽新幹線広島-博多間で上下195本の運休と38本の遅れが発生した。また県内の在来線で521本の運休が発生した、航空便では山口宇部空港発着の航空便が多数欠航した。海上便では30日に県内の離島航路は全便欠航した。農林水産業関連では、合計12億7446万円の損失が生じた。
㊱徳島県では、軽傷者9名が発生した。住宅被害として、全壊2棟、半壊2棟、一部破損176棟、床上浸水66棟、床下浸水190棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所、橋の流失2か所、山がけ崩れ1か所が発生した、また停電が87000世帯に発生した。交通障害として、JR高徳線、徳島線、鳴門線、牟岐線に運休が発生した。空の便では東京便12便、福岡便8便、名古屋便4便、札幌便2便計26便が欠航した。海上便では、南海フェリー45便、オーシャン東九フェリー4便の欠航が発生した。農林水産業関連では、合計96200万円の損失が生じた。
㊲香川県では、死者3名、軽傷者6名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊10棟、一部破損235棟、床上浸水5872棟、床下浸水16088棟が発生した。インフラ被害では、公共土木被害が広い範囲で発生した。また停電が27861世帯に、断水が10世帯に発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計約21億362万円の損失が生じた。
㊳愛媛県では、死者1名、行方不明者3名、重傷者2名、軽傷者11名が発生した。住宅被害として、全壊2棟、半壊4棟、一部破損39棟、床上浸水397棟、床下浸水1466棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊296か所、鉄軌道被害2か所、山がけ崩れ46か所が発生した。また停電が116453世帯に、断水が766世帯に発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計396億816万円の損失が生じた。
㊴高知県では、軽傷者17名が発生した。住宅被害として、全壊3棟、半壊9棟、一部破損200棟、床上浸水3棟、床下浸水37棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊多数、山がけ崩れ2か所が発生した。また停電が19万1600世帯に発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農業関連では、合計18億7587万円の損失が生じた。
㊵福岡県では、重傷者2名、軽傷者15名が発生した。住宅被害として、一部破損51棟、床下浸水5棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊28か所、山がけ崩れ11か所が発生した。交通障害として、航空便と海上便の欠航が発生した。農業関連では、413か所で約1093万円の損失が生じた。
㊶佐賀県では、軽傷者9名が発生した。住宅被害として、一部破損124棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊12か所、堤防決壊24か所、通信施設被害1160回線が発生した。また停電が発生した。交通障害として、航空便の欠航が発生した。農林水産業関連では、合計22億1289万円の損失が生じた。
㊷長崎県では、重傷者3名、軽傷者1名が発生した。住宅被害として、一部破損40棟、床上浸水1棟、床下浸水11棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊3か所、山がけ崩れ3か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、県内交通機関では陸・空・海で欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計6億2128万円の損失が生じた。
㊸熊本県では、重傷者2名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、全壊2棟、半壊2棟、一部破損20棟、床上浸水18棟、床下浸水45棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊8か所、山がけ崩れ16か所、通信施設被害47回線が発生した。また停電が約7000世帯に発生した。交通障害として、県内交通機関では陸・空・海で欠航が相次いだ。農林水産業関連では、19億670万円の損失が生じた。
㊹大分県では、重傷者1名、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、半壊2棟、一部破損22棟、床上浸水1棟、床下浸水6棟が発生した。インフラ被害では、山がけ崩れ9か所が発生した。また停電が発生した。農林水産業関連では、合計34億900万円の損失が生じた。
㊺宮崎県では、死者2名、重傷者2名、軽傷者21名が発生した。住宅被害として、全壊8棟、半壊8棟、一部破損548棟、床上浸水379棟、床下浸水628棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊955か所、山がけ崩れ16か所、通信回線被害多数が発生した。また停電などが発生した。交通障害として、陸・海・空の交通の全面運休が発生した。農林水産業関連では、合計約388億3700万円の損失が生じた。
㊻鹿児島県では、死者2名、重傷者4名、軽傷者19名が発生した。住宅被害として、全壊6棟、半壊51棟、一部破損3654棟、床上浸水76棟、床下浸水1033棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊19か所、山がけ崩れ11か所が発生した。また停電が最大17万3200世帯に発生した。交通障害として、県内交通機関では陸・空・海で欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計51億7130万円の損失が生じた。
㊼沖縄県では、交通障害として、空の便では那覇空港発着の航空便に欠航が発生した。海の便の欠航も発生した。農業関連では、3915万円の損失が生じた。
[気象・海象状況]
8月29日23時に宮崎県えびの市えびので最大1時間降水量55mmを観測した。同地点で期間降水量は815mmを記録した。また奈良県上北山村日出岳で期間降水量797mmを記録した。8月30日8時に宮崎県日南市油津で最大風速37.0m/sを観測した。