台風データ
発生日時: | 持続時間: | ||
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最大発達率: | (N, E) | 最低中心気圧: |
- 経路
- アメダス
- 850hPa風速
- 天気図
- 衛星写真
- 可降水量



- 台風の特徴
- 2004年(平成16年)8月28日にマーシャル諸島付近で発生した台風18号(Songda)は、発達しながら西北西に進み、9月5日午後に沖縄本島を通過した後、東シナ海上で北東に転向し、7日午前に長崎県付近に上陸した。その後台風は日本海に抜け、8日午後には宗谷海峡で温帯低気圧に変化した。
- 災害情報
[被害情報]
この台風により、1道2府35県で人的被害、住宅被害、インフラ被害、交通障害などが発生した。
①北海道では、死者8名、行方不明者1名、重傷者85名、軽傷者349名が発生した。住宅被害として、全壊11棟、半壊218棟、一部破損8450棟、床上浸水79棟、床下浸水40棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊213か所、通信施設被害1500回線が発生した。また停電と断水が広範囲に発生した。交通障害として、列車は8日終日運休した。海上便ではフェリーの欠航が発生した。農林水産業関連では、合計10452か所で約89億2621万円の損失が生じた。
②青森県では、重傷者2名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、一部破損248棟、床下浸水1棟が発生した。インフラ被害では、堤防決壊3か所が発生した。また停電が12071世帯に発生した。交通障害として、JR線で合計遅延25本、運休41本が発生した。航空便では、青森空港発着合計16便が欠航した。海上便では、県内のフェリー合計51便が欠航した。農林水産業関連では、合計約156億5463万円の損失が生じた。
③岩手県では、住宅被害として、一部破損6棟が発生した。インフラ被害では、停電が1490世帯に発生した。交通障害として、JR花輪線4本が運休した。JR北上線と三陸鉄道北アリス線が運転を見合わせた。航空便では2便の欠航と1便の遅延が発生した。農林水産省関連では、475か所で542ha約1億1079万円の損失が生じた。
④秋田県では、住宅被害として、一部破損64棟が発生した。インフラ被害では、停電が13058世帯に発生した。交通障害として、JR各線合計53本が運休した。また普通列車36本と特急2本の遅延が発生した。航空便では秋田空港発着6便の欠航が発生した。農業関連では、358か所で1238ha約2億395万円の損失が生じた。
⑤山形県では、住宅被害として、一部破損7棟が発生した。インフラ被害では、停電が326世帯に発生した。交通障害として、航空便では山形空港発着4便が欠航した。海上便では定期便2便が欠航した。農業関連では、64か所で3870ha約1億4729万円の損失が生じた。
⑥茨城県では、軽傷者1名が発生した。
⑦栃木県では、農業被害として、2045万円の損失が生じた。
⑧群馬県では、軽傷者1名が発生した。住宅被害として、一部破損1棟が発生した。交通障害では、JR水戸線で遅延1本、運休1本が発生した。
⑨新潟県では、住宅被害として、一部破損23棟が発生した。インフラ被害では、停電が約3500世帯に発生した。交通障害として、JR特急と普通列車計18本が運休した。航空便では新潟空港発着の大阪便8便、札幌便3便が欠航した。海上便ではカーフェリーと高速船合計12便が欠航した。
⑩富山県では、重傷者4名、軽傷者15名が発生した。住宅被害として、一部破損106棟、床下浸水2棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所が発生した。また停電が8800世帯に発生した。交通障害として、JR各線と富山鉄道で遅延や運休が発生した。また航空便の一部欠航が発生した。農業関連では、りんご、なしの落果などにより、約5億円の損失が生じた。
⑪石川県では、重傷者3名、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損4棟が発生した。インフラ被害では、停電が1093世帯に発生した。交通障害として、航空便と海上便の欠航が発生した。農業関連では、550か所で約1億9956万円の損失が生じた。
⑫福井県では、重傷者2名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、一部破損2棟が発生した。インフラ被害では、停電が968世帯に発生した。交通障害として、JR北陸本線、小浜線、越美北線で普通列車26本、特急26本、夜行7本の運休、普通列車56本、特急20本の遅延が発生した。
⑬長野県では、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損3棟が発生した。インフラ被害では、停電が約7000世帯に発生した。農業関連では、60か所で3246ha約5億2285万円の損失が生じた。
⑭岐阜県では、死者1名、重傷者1名が発生した。住宅被害として、一部破損10棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊10か所、山がけ崩れ3か所が発生した。また停電が1630世帯に発生した。交通障害として、JR高山線、神岡鉄道、明智鉄道、樽見鉄道、長良川鉄道で運休や遅延が多発した。農林業関連では、合計4億1489万円の損失が生じた。
⑮静岡県では、重傷者1名、軽傷者2名が発生した。住宅被害として、一部破損55棟が発生した。
⑯愛知県では、軽傷者6名が発生した。インフラ被害として、停電が2400世帯に発生した。農業関連では、約3997万円の損失が生じた。
⑰三重県では、死者1名が発生した。住宅被害として、半壊1棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所、山がけ崩れ12か所が発生した。また停電が7811世帯に発生した。
⑱滋賀県では、軽傷者2名が発生した。農業関連では、15か所で49ha約507万円の損失が生じた。
⑲京都府では、軽傷者3名、重傷者5名が発生した。住宅被害として、一部破損23棟、床下浸水18棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊21か所が発生した。また停電が4847世帯に発生した。交通障害として、JR山陰線、福知山線で遅延225本、運休181本が発生した。また北近畿タンゴ鉄道宮津線で運休48本が発生した。農業関連では、750か所で165ha約1億5825万円の損失が生じた。
⑳大阪府では、軽傷者5名、重傷者16名が発生した。住宅被害として、一部破損5棟が発生した。インフラ被害では、停電が13140世帯に発生した。交通障害として、JR関西空港線、南海電鉄、近畿日本鉄道で運休が発生した。航空便では、大阪空港発着121便、関西空港発着82便が欠航した。海上便では、関西汽船、大阪高知特急フェリー、ブルーハイウェイライン,阪九フェリーが欠航した。農業関連では、89か所で1240ha約4066万円の損失が生じた。
㉑兵庫県では、重傷者12名、軽傷者74名が発生した。住宅被害として、半壊5棟、一部破損53棟、床上浸水57棟、床下浸水261棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊52か所、鉄軌道被害10か所、堤防決壊4か所が発生した。また停電が発生した。
㉒奈良県では、軽傷者1名が発生した。インフラ被害として、停電が801世帯に発生した。
㉓和歌山県では、死者1名、軽傷者2名が発生した。インフラ被害として、停電が4万870世帯に発生した。交通障害では、南海フェリー上下50便の欠航が発生した。農林業関連では、合計約4億4231万円の損失が生じた。
㉔鳥取県では、重傷者4名、軽傷者7名が発生した。住宅被害として、半壊3棟、一部破損76棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊3か所、山がけ崩れ3か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農業関連では、680か所で1693ha約8億4700万円の損失が生じた。
㉕島根県では、死者1名、重傷者4名、軽傷者18名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊12棟、全壊1486棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊57か所、山がけ崩れ3か所が発生した。また停電が59964世帯に発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計約10億6016万円の損失が生じた。
㉖岡山県では、重傷者3名、軽傷者8名が発生した。住宅被害として、半壊1棟、一部破損138棟、床上浸水101棟、床下浸水1315棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所が発生した。また停電が発生した。農林水産業関連では、合計5億6083万円の損失が生じた。
㉗広島県では、死者5名、重傷者22名、軽傷者117名が発生した。住宅被害として、全壊18棟、半壊55棟、一部破損10504棟、床上浸水1145棟、床下浸水3680棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊95か所、山がけ崩れ47か所が発生した。また停電や断水が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計約100億2874万円の損失が生じた。
㉘山口県では、死者23名、行方不明者3名、重傷者9名、軽傷者160名が発生した。住宅被害として、全壊36棟、半壊283棟、一部破損6372棟、床上浸水81棟、床下浸水526棟が発生した。インフラ被害では、山がけ崩れ7か所が発生した。また停電が広範囲で発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、1326か所、合計約113億4618万円の損失が生じた。
㉙徳島県では、重傷者1名、軽傷者5名が発生した。住宅被害として、半壊2棟、一部破損44棟、床上浸水7棟、床下浸水23棟が発生した。インフラ被害では、停電が約39000世帯に発生した。交通障害として、JR牟岐線、徳島線、鳴門線、高徳線、阿佐東線で運転見合わせた。航空便では、福岡便7便、東京便9便、名古屋便4便で合計20便の欠航が発生した。海上便では、南海フェリー31便、オーシャン東九2便の欠航が発生した。
㉚愛媛県では、死者1名、重傷者4名、軽傷者20名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊16棟、一部破損577棟、床上浸水55棟、床下浸水118棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊44か所、堤防決壊21か所、山がけ崩れ7か所が発生した。また停電が99256世帯に発生した。農林水産業関連では、合計約48億4708万円の損失が生じた。
㉛福岡県では、重傷者15名、軽傷者73名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊49棟、一部破損1495棟、床上浸水1棟、床下浸水36棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊54か所、堤防決壊5か所、山がけ崩れ51か所が発生した。農業関連では、1947か所で34810ha約123億600万円の損失が生じた。
㉜佐賀県では、負傷者13名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊3棟、一部破損23棟、床下浸水3棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊7か所、堤防決壊7か所、通信施設被害1360回線が発生した。また停電が発生した。交通障害として、航空便の欠航が発生した。農林水産業関連では、合計1182か所で約55億205万円の損失が生じた。
㉝長崎県では、重傷者4名、軽傷者18名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊7棟、一部破損462棟、床下浸水1棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊5か所、堤防決壊1か所、山がけ崩れ4か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、7日に陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計25億7140万円の損失が生じた。
㉞熊本県では、死者1名、重傷者9名、軽傷者101名が発生した。住宅被害として、全壊20棟、半壊151棟、一部破損8996棟、床上浸水5棟、床下浸水37棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊2か所、山がけ崩れ8か所が発生した。交通障害として、JR肥薩線、三角線で一部運休が発生した。航空便ではアシアナ航空1往復が欠航した。
㉟大分県では、重傷者2名、軽傷者12名が発生した。住宅被害として、全壊1棟、半壊8棟、一部破損16棟、床下浸水2棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊2か所、山がけ崩れ5か所が発生した。また停電が発生した。農林水産業関係では、合計約53億3100万円の損失が生じた。
㊱宮崎県では、重傷者2名、軽傷者12名が発生した。住宅被害として、全壊3棟、半壊4棟、一部破損146棟、床上浸水8棟、床下浸水4棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊255か所、山がけ崩れ9か所が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計約57億8584万円の損失が生じた。
㊲鹿児島県では、死者1名、重傷者3名、軽傷者24名が発生した。住宅被害として、全壊14棟、半壊32棟、一部破損2757棟、床上浸水8棟、床下浸水39棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊71か所、山がけ崩れ2か所が発生した。また停電が22万9200世帯に発生した。交通障害として、5日から7日を中心に陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農林水産業関連では、合計887か所約55億4041万円の損失が生じた。
㊳沖縄県では、重傷者1名、軽傷者15名が発生した。住宅被害として、一部破損10棟、床上浸水3棟、床下浸水32棟が発生した。インフラ被害では、道路損壊1か所、山がけ崩れ1か所が発生した。また停電が発生した。交通障害として、陸海空の交通機関で運休や欠航が相次いだ。農業関連では、約8億8028万円の損失が生じた。
[気象・海象状況]
9月4日17時に宮崎県東臼杵郡諸塚村諸塚で最大1時間降水量41mmを観測した。同地点で期間降水量は905mmを記録した。9月4日23時に静岡県静岡市清水区興津中町清水で1時間降水量102mmを観測した。9月7日12時に愛媛県西宇和郡伊方町瀬戸で最大風速40.0m/sを観測した。9月7日14時に広島県広島市中区上八丁堀広島で最大瞬時風速60.2m/sを観測した。