台風データ
発生日時: | 持続時間: | ||
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最大発達率: | (N, E) | 最低中心気圧: |
- 経路
- アメダス
- 850hPa風速
- 天気図
- 衛星写真
- 可降水量
- 台風の特徴
- 2022年(令和4年)7月31日午前9時に日本の南で発生した台風6号(TRASE)は,東シナ海を北上しながら九州の西側を通過した。その後,8月1日午後9時には熱帯低気圧に変化した。
- 災害情報
[被害状況]
この台風と台風5号から変わった熱帯低気圧の影響で,少なくとも4県で人的被害や住家被害,交通・インフラ障害などの被害が発生した。
① 青森県では,交通障害として,土砂崩れにより国道339号や国道280号で通行止めとなった。五所川原市内では,相内川から水があふれ道路の冠水が発生した。また,大雨での土砂流出・道路冠水,落石の恐れを考慮して県道39路線が規制された。インフラ障害として,黒石市やおいらせ町など県内各地で計1195戸が停電した。十和田市や平川市では一部集落の孤立も発生した。
② 秋田県では,北秋田市や能代市で3河川の氾濫が発生した。また,十和田湖付近の道路では,複数箇所で土砂崩れが発生した。
③ 岩手県では,一戸町を流れる馬淵川と岩手町内の北上川で氾濫が確認された。住家被害として,久慈市で床上浸水2棟,滝沢市と二戸市で床下浸水3棟の被害があった。交通障害として,秋田新幹線(盛岡―秋田)は,上下線とも一時運転を見合わせ,県内の在来線も運転見合わせが相次いだ。また,土砂流出などで国道4号,281号,455号が通行止めとなった。
④ 山形県では,人的被害として,県道沿いの田んぼに軽乗用車が転落し,重傷者1名,軽傷者1名が確認された。また,最上川上流で堤防から越水し,氾濫が発生した。さらに,飯豊町の小白川が増水し,大巻橋が崩落した。大巻橋に併設の水道橋も壊れ,断水の被害も発生した。交通障害として,JR山形新幹線の上下計18本の運休や運転見合わせが発生した。
[気象・海象状況]
この台風が発生した31日,沖縄県粟国で日雨量125.5 mm, 最大1時間雨量57.0 mm,沖縄県宮城島で最大瞬間風速24.2 m/sを観測した。その数日後,台風5号から変わった熱帯低気圧と台風6号による水蒸気の流れが日本海の前線を活発化させ,北海道や東北地方で雨となった。8月3日に,青森県,秋田県,山形県,新潟県に顕著な大雨に関する情報が発表され,新潟県下越地方や山形県置賜地方で線状降水帯の発生が確認された。日雨量では,青森県碇ヶ関(178.5 mm),秋田県陣場(169.0 mm),山形県小国(287.0 mm),山形県高峰(292.0 mm),山形県長井(234.0 mm),山形県米沢(239.0 mm),岩手県一方井(125.0 mm)で観測史上最大となった。最大1時間雨量では,青森県深浦(91.5 mm),秋田県八森(72.5 mm),山形県長井(72.5 mm)で観測史上最大となった。4日は福井県に顕著な大雨に関する情報が発表され,福井県嶺北地方で線状降水帯の発生が確認された。福井県九頭竜で日雨量205.5 mm(8月の観測史上1位)を観測し,石川県小松でも日雨量242.0 mm(観測史上1位),最大1時間雨量59.5 mm(8月の観測史上1位)の大雨となった。