台風データ
発生日時: | 持続時間: | ||
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最大発達率: | (N, E) | 最低中心気圧: |
- 経路
- アメダス
- 850hPa風速
- 天気図
- 衛星写真
- 可降水量
- 台風の特徴
- 2022年(令和4年)9月22日午前9時に日本の南で発生した台風15号(TALAS)は北上し,23日には四国の南で進路を北東に変えて本州の南岸に沿って進んだ。その後,9月23日午後9時に東北沖で温帯低気圧に変化した。
- 災害情報
[被害状況]
この台風と台風から変わった温帯低気圧の影響で,少なくとも10県に住家被害や交通・インフラ障害なども被害が発生した。
① 茨城県では,住家被害として床下浸水1棟が確認された。
② 栃木県では,住家被害として床下浸水1棟が確認された。交通関係では,JR鳥山線の一部区間で運転見合わせが発生した。インフラ関係では,宇都宮市や小山市で約5480戸が停電した。
③ 埼玉県では,住家被害として一部破損2棟が確認された。交通関係では,県内3か所の県道で通行規制が行われた。インフラ障害として,県内の最大約9530戸で停電が発生した。
④ 千葉県では,住家被害として一部破損4棟,床上浸水1棟,床下浸水1棟が確認された。
⑤ 神奈川県では,住家被害として床下浸水1棟が確認された。
⑥ 山梨県では,住家被害として一部破損2棟,床下浸水1棟が確認された。
⑦ 長野県では,住家被害として一部破損1棟が確認された。
⑧ 静岡県では,人的被害として死者3名,重傷者12名,軽傷者4名が確認された。住家被害としては,全壊7棟,半壊1825棟,一部破損1867棟,床上浸水5019棟,床下浸水3863棟が確認された。交通関係では,高速道路の一部区間で通行止めとなったほか,JR東海道新幹線や在来線で一時運転見合わせとなった。複数の土砂崩れの影響で,大井川鉄道では全線通行止め,「夢のつり橋」も通行ができなくなり,観光資源にも被害が出た。インフラ障害として,送電鉄塔の倒壊により,約12万戸で停電が発生したほか,静岡市清水区では約5万5千戸で断水が発生した。
⑨ 愛知県では,住家被害として半壊1棟,一部破損2棟,床上浸水6棟,床下浸水26棟が確認された。
⑩ 三重県では,住家被害として床上浸水11棟,床下浸水19棟が確認された。交通関係では,JRの在来線の複数路線で一時運転見合わせとなった。また,津エアポートラインでも複数便の欠航が発生した。
[気象・海象状況]
台風が東海地方に最接近した23日,静岡県と愛知県では線状降水帯が発生し,記録に残る大雨となった。最大24時間雨量は,静岡県静岡で416.5 mm,浜松で280.5 mmとどちらも9月の観測史上最大の雨となった。日雨量でみると,静岡県三倉で321.5 mm,春野で284.5 mm,天竜で264.5 mmといういずれも観測史上最大の記録を更新した他,静岡県高根山で286.5 mm,浜松で280.5 mm,掛川で258.5 mm,静岡空港で231.0 mm,有東木で225.0 mm,三重県阿児で268.5 mm,愛知県田原で193.5 mmと東海各地で9月の観測史上1位の値を記録した。最大1時間雨量は,静岡空港で110.0 mm,静岡県春野で88.0 mm,天竜で81.5 mmといういずれも観測史上最大の記録を更新した他,静岡県菊川牧之原で99.0 mm,掛川で70.5 mm,愛知県田原で73.0 mmと各地で9月の観測史上1位の値を記録したことから,短時間で多量の雨が降ったとみられる。翌24日の明け方まで東海地方の雨は続き,静岡県川根本町で99.5 mm,鍵穴で94.0 mm,高根山で93.5 mm,静岡県有東木で69.5 mmの観測史上最大の日最大1時間雨量を観測し,静岡では107.0 mm(9月の観測史上最大)を記録した。さらに,台風は関東地方にも雨を降らせ,栃木県那須高原で日最大1時間雨量51.0 mm(9月の観測史上最大)となった。